「よし。事業も拡大、社員も増えてきた。今が勝負だ。オフィスを移転する！」
今日もどこかで、このように意気込む経営者の声が響いていることでしょう。

社員が気持ちよく働ける環境は重要です。そのため、社員数の増加や、事業の拡大に応じてオフィスを移転するのは現実的な選択肢ですよね。

そしてその際には、引越し先の選定も重要ですが、まず、これまで使ってきたオフィスの原状回復をする必要があります。
原状回復とは、もとの状態に戻すという意味であり、賃借人の義務になっている場合がほとんどです。

では原状回復工事には3種類があることをご存知でしょうか。その中でも今回C工事に注目して解説します。

■3種類の原状回復工事

原状回復工事には3種類があります。一つはA工事というものです。
A工事は、建物オーナーの資産に対して行う工事です。例えば、共用部の廊下の床や冷房などが挙げられます。
A工事は、貸主が費用を負担し、貸主が工事業者を発注します。

次にB工事があります。B工事は、壁や空調などについてテナント側が要望を出してなす工事です。
費用はテナント側が負担し、工事業者の発注は貸主が担当します。
そして、最後がC工事です。

■C工事とは

ここまでの話の流れから予測できる方もいるかもしれませんが、テナントの所有するものに対して行う工事のことです。
そのため、C工事はテナント側が工事業者を決めることができ、費用はテナント側負担になります。

例えば、IT企業が入居する場合に、電話線やLANケーブルの配線をするような場合です。
これは原状回復工事ではありませんが、退去するときには、それらの設備を解体し、原状回復する必要があります。

そのため、テナント側の要望で設置したものの解体・撤去はC工事になります。

■まとめ

今回は3種類の原状回復工事という導入から、C工事についてご紹介致しました。
C工事は、原状回復工事中でも比較的出番の多い工事になります。

知っておいて損はありません。参考にしてみてはいかがでしょうか。