賃貸物件を利用する際は、時にはトラブルに発展する可能性もありますので、契約内容はしっかりと確認しておくことが大事です。
特に原状回復ではトラブルが起こりやすいので、注意が必要です。

原状回復とは、ある事実がなかったとしたら、本来存在したであろうという状態に戻すことを指します。
それゆえ、賃貸の契約解除を行う際はできるだけ借りたときの状態に戻すこととなりますが、やはり経年劣化もありますので、通常の使用をしていれば、そのまま返せば良いということとなっています。

経年劣化や通常の使用による損耗は貸主の負担となることが一般的ですので壁クロスなどは、日照などの自然現象で起こる変色、テレビや冷蔵庫などの後部の壁面の黒ずみ、さらに画びょうやピンなど、下地ボードの張替えが必要ないほどの穴などは貸主の負担となります。

床の場合も日照による変色や家具の設置が原因の壁やカーペットのへこみ、フローリングのワックスがけなどは貸主の負担となることが一般的です。
借主側の負担となる例として、壁の場合はクリーニングができないほどのタバコのヤニがあげられますので、喫煙者は注意が必要です。

さらに下地ボードの張替えが必要なほどの釘の穴や結露を放置したことによるカビなども借主の負担となります。
床の場合は不注意による雨の吹き込み等の変色、引越し作業の際にできたひっかき傷、冷蔵庫の下のサビを放置した場合などが借主負担となります。

この他でも清掃を怠ったことが原因の水回りのカビやガスコンロや換気扇の油汚れなども借主負担となることが多いので、清掃は怠らないよう気をつけたいところです。

最近はペットを飼える賃貸も増えていますが、ペット飼育が禁止の部屋で飼っていることで臭いや消毒の除去の費用が求められることもありますし、退去させられる場合もありますので、規約はきちんと守ることが大事です。

原状回復の費用は敷金から支払われることも多いですが、その支払いに関してもトラブルが発生することもあります。
退去の際もスムーズに解約できることが理想ですので、入居前は契約内容はきちんと確認し、常識のある部屋の使い方を心掛けましょう。