原状回復というのは、簡単に言えば何事もなく無事に利用できる状態に戻すことです。
原状回復を行う理由というのは、土地及びアパートやマンションなどの不動産所有者にとって所有しているものが売れないというのは死活問題を避けるために行います。
魅力がなくて売れないのは所有者の責任ですが、それとは別の所有者の責任ではない理由で売れないというのはよくあるのです。
事例を２つ紹介すると、一番多いのが地震や火災などの影響によって信頼性が失われることで売れないという形になります。
そしてもう一つ近年増えているのが孤独死であり、これは８０歳を超えた高齢者が家の中で動けなくなってしまい誰にも知られずに息を引き取った結果腐敗してしまったことです。
腐敗をしてしまうと細胞の分解によって内臓や脳が溶け出してしまい、その結果として土地周辺もしくは部屋の中に遺品と共に強い激臭が漂ってしまい誰も買わなくなります。
もう一つは可能性が低いとはいえ、その場所で殺人事件などの重大な事件の場所となっていた場合もあるのです。
これらの問題は所有者の管理ではどうにもならないので、そこで必要になってくるのが自治体が紹介している原状回復業者の存在になります。
人の噂も七十五日ということわざがあるように、例えば所有していたものに災害が起こったり、孤独死の現場、そして犯罪の温床という印象がついても時間が経てば忘れられるのです。
しかし悪い状態だったものが長く続けば、それだけ記憶している期間も長くなってしまうため買い手がつかなくなります。
そこで原状回復工事として依頼することで、例えば深夜や早朝に作業をすることによって人目がつかなくなることでイメージダウンを抑えることができるのです。
その上で原状回復工事は遺品整理だけでなく、先に言った孤独死や薬物及び殺人現場だった場合は速やかに厳重な装備を整えたうえで特殊な器具を使って徹底的に清掃を行ってきれいにします。
その上で残留物がないかも検査して、問題がなければ作業が完了という形です。
問題があった場所も時間が経ち元の住める状態になれば、土地及び不動産所有者にとって死活問題であります買い手がつかないということを避けられます。