テナント物件を借りたことがある人なら絶対に聞いたことがある、「内装解体」と「原状回復」。

みなさんはこの2つの違いわかりますか？退去時に工事の種類が異なってくるのです。今回はこの2つの工事について詳しく紹介していきます。

○内装解体工事とは

建物のオーナーから、事務所や店舗などの物件を借りる際、借主側は「内装工事」を行って、自分の環境を整えます。

働きやすい空間づくりを行うのです。

そして、その事務所や店舗などを退去するときは、その物件を借りたときの状態に戻す「原状回復」を行う義務があります。

「内装解体工事」とは、この原状回復の一部の作業を指しています。物件の構造物などを除く内装部分だけを解体、撤去、破棄する作業のことです。

天井や床、壁だけにとどまらず、パーテーションやカウンター、冷房機器といった内部造作を部分的に解体して撤去する場合も、「内装解体工事」になる場合もあります。

○原状回復工事とは

簡単に言うと、借主がテナントを建物から撤去するときに、入居時の状態に戻して返却するための工事です。

借主が入居後に自己都合でプラスした設備や造作を取り除く必要があります。

クロスや床の借り換え、塗装、室内クリーニングなどの修繕が例として挙げられます。
水道や電気、電話回線も、この原状回復工事を行う際に取り除かなければなりません。

つまり、「内装解体工事＋修繕＝原状回復工事」と定義できるでしょう。

内装解体は、解体といっても建物解体とは規模も作業内容も大きく異なってきます。それぞれに専門業者がいますし、得意な分野、不得意な分野も異なっていることでしょう。

内装解体工事を行いたいのであれば、建物解体業者ではなく、内装解体業者に依頼することをおすすめします。

テナント物件は管理会社やビルオーナーが工事業者を指定している場合も多いので、契約時にしっかり確認することが大切です。

また、テナント退去する時期はいつ訪れるかわかりません。

原状回復と内装解体への知識もある程度は契約時に頭に入れておくといいですね。