タバコによる汚れや子供の落書き、家具などによるひっかき傷、釘やねじによってできた穴など、壁紙は家の中でも汚れや傷がつきやすい箇所の1つです。
故意によりついてしまった汚れや傷は退去時の原状回復工事の対象となるため、費用負担が必要になります。
回復工事で壁紙を貼り替えるとなった時のために、貼り替える際に知っておくべきポイントをご紹介します。

まず知っておくべきポイントは、新築工事と原状回復工事とでは工法が異なるということです。
原状回復工事の場合、まずは既存のクロスをはがす必要があります。
その際に、薄い裏打ち紙が残ってしまう可能性があり、下地を調整する必要が出てくる場合もあります。

また、下地の痛み具合や、以前のクロス張り替えで下地調整が基礎となって影響するので、再度貼ったに下地がでにくいもの、また、傷や汚れが目立ちにくい色柄のクロスを選ぶべきでしょう。

ただ、汚れているからといって、必ずクロスを貼り替える必要があるというわけではありません。
汚れの程度が軽い場合は、貼り替えずにクロスを洗って綺麗にするクロス洗浄という方法をとることもできます。

では次に、壁の工事には具体的にどれほどの金額が必要なのかを見ていきましょう。
壁紙を貼り替える場合、貼り替える壁紙の種類にもよりますが、1平方メートルあたり900円から1200円が相場となっています。
そのほか、壁穴、天井穴の修復には20000円から50000円ほどかかります。

では、先ほどご紹介したクロス洗浄の費用はいかほどなのでしょう。
クロス洗浄は、手垢やペットの尿など、貼り替える程まではないが、何かしらの修繕が必要な壁紙に有効な手段です。

費用は洗浄する面積にもよりますが、平均して壁紙張り替えより3割から5割ほど費用を抑えることが可能になります。
また、施工時間も約半分ですみ、廃材も出ないためエコな工法といえます。

日々の暮らしでどうしてもつけてしまう壁紙の傷や汚れ。貼り替えしか手段がないと思いがちですが、洗浄という方法も存在します。専門家に見積もりを依頼し、各物件の汚れ具合に応じて上手く使い分けましょう。