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歯科医院の原状回復費用はいくら?レントゲン室・ユニット撤去の相場と注意点を解説

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歯科医院の原状回復費用はいくら?レントゲン室・ユニット撤去の相場と注意点を解説

歯科医院の原状回復費用はいくら?レントゲン室・ユニット撤去の相場と注意点を解説

2026/08/062026/08/07

「閉院・移転が決まったが、歯科医院の原状回復にいくらかかるのか見当がつかない」

「ユニットチェアやレントゲン室はどこまで撤去すればいいのか」

——歯科医院は他業種のテナントに比べて設備が多く、退去時の原状回復費用を見積もる段階でこうした不安を抱える院長・医療法人の担当者は少なくありません。

歯科医院の原状回復は、ユニットチェアごとの給排水・バキューム配管、レントゲン室の鉛遮蔽、コンプレッサーや滅菌コーナーの設備配管など、一般的な店舗・オフィスにはない工事項目が加わるため、他業態より費用が高くなりやすいのが特徴です。

内容を把握しないまま見積もりを受け取ると、金額が適正かどうか判断できません。

本記事では、歯科医院の原状回復費用相場を坪単価で解説し、費用が上がる業態特有の要因、契約書で確認すべきポイント、エックス線装置の廃止届まで、閉院・移転を検討している院長・オーナー向けにまとめました。

1. 歯科医院の原状回復とは?内装解体・スケルトン解体との違い

歯科医院の原状回復とは、賃貸借契約で定めた「入居前の状態」に戻すために、ユニットチェア・受付カウンター・待合室の造作・診療室の間仕切り・給排水設備などを撤去・復旧する工事のことです。

閉院や移転にともなうテナント退去のタイミングで発生します。

見積もりを比較する際は「内装解体」「スケルトン解体」「原状回復工事」の違いを整理しておくことが大切です。

契約書でどこまで戻す義務があるかによって、工事範囲と費用が大きく変わります。

用語 内容
内装解体 ユニットチェア・造作・床材など必要な範囲を撤去する工事。部分的な撤去も可能
スケルトン解体 内装・設備(給排水配管、レントゲン室の遮蔽材含む)をほぼすべて撤去し、躯体が見える状態まで戻す工事
原状回復工事 契約で定めた「入居前の状態」に戻す工事。現状回復工事では、スケルトンにしてから、天井や壁の石膏ボードを新品に貼りなおす事もあります。そのためスケルトン解体より高額になるケースがあります。
⚠️ 歯科医院は設備が多く、退去時の工事範囲が広くなりやすい
ユニットチェアごとに給排水・バキューム配管が引かれ、レントゲン室には放射線防護のための遮蔽構造があるなど、歯科医院は一般的な店舗・オフィスより設備が複雑です。閉院・移転が決まったら、早めに原状回復の範囲と費用感を把握しておくことが安心につながります。

2. 歯科医院の原状回復費用相場|㎡単価・坪単価の目安

歯科医院は10〜30坪程度のテナントで開業しているケースが多く、工事範囲によって費用は次のように変わります。

歯科医院はユニットチェアの給排水設備やレントゲン室の遮蔽構造(しゃへいこうぞう)が加わる分、同じ坪数でも高くなりやすい傾向があります。

工事の種類 ㎡単価の目安 坪単価の目安 主な内容
内装解体 9,000〜24,000円 30,000〜80,000円 ユニットチェア周りの造作・受付カウンター・待合室の間仕切りなど、必要な範囲のみを撤去する工事
スケルトン解体 15,000〜36,000円 50,000〜120,000円 ユニットチェアの給排水・バキューム配管、コンプレッサー設備、レントゲン室の遮蔽材をほぼすべて撤去し、躯体が見える状態まで戻す工事
原状回復工事 9,000〜45,000円 30,000〜150,000円 契約で定めた「入居前の状態」に戻す工事。入居時が居抜きだったかスケルトンだったかで戻す範囲が変わり、レントゲン室の遮蔽構造を復元する必要がある場合はさらに高額になる

※上記は一般的な内装解体の㎡単価・坪単価目安です(1坪≒3.3㎡で換算)。ユニットチェアの台数、レントゲン室の有無、給排水設備の規模によって、同じ坪数でも金額が大きく変動します。正確な費用は現地調査のうえで見積もりを取得してください。

「見積もりが相場と合っているか確認したい」方へ

歯科医院・クリニックの内装解体・原状回復工事の無料見積もりを承っています。医療法人・院長様からのご相談で、請求額が相場と大きく乖離していないか第三者目線での確認も可能です。まずはお気軽にご相談ください。

3. 歯科医院特有の費用が上がる要因

歯科医院の原状回復費用は、次のような業態特有の設備によって変動します。見積もりの内容を精査する際のご参考にしてください。

① レントゲン室の鉛遮蔽

レントゲン室には放射線が外部に漏れないよう、壁・扉・窓に鉛入りの建材が使われています。この遮蔽材(しゃへいざい)の解体・撤去には特殊な処理が必要で、原状回復費用の中でも高額になりやすい項目です。産業廃棄物として処分する際の扱いにも注意が必要です。

② ユニットチェアの給排水・バキューム配管

ユニットチェア1台ごとに給水・排水・バキューム(吸引)用の配管が床下や壁内に配管されています。台数が多いほど配管の撤去・閉栓工事の範囲が広がり、費用に直結します。

③ コンプレッサー・滅菌コーナーの設備

タービン用のコンプレッサーや滅菌器を設置する滅菌コーナーには、専用の電源・給排水設備が必要です。これらの撤去・原状復帰も工事範囲に含まれます。

④ 受付カウンター・待合室の造作

造り付けの受付カウンター、キッズスペース、書棚などの造作がある場合、解体・撤去に加えて壁や床の補修が必要になることがあります。

⑤ 内装の仕上げ材

衛生管理のために使われる特殊な床材(塩ビシート等)や、抗菌仕様の壁材を採用している医院では、剥がし作業や下地補修に手間がかかる場合があります。

📌 見積もりで確認すべき費用の内訳
  • 内装解体工事費(ユニットチェア周り・間仕切り・床材の撤去)
  • 給排水・バキューム配管の撤去・閉栓費用
  • レントゲン室の鉛遮蔽材撤去・処分費用
  • 養生費(共用部・エレベーターの保護)
  • 産業廃棄物の収集・運搬・処分費
  • 諸経費・現場管理費

「一式」でまとめられている見積もりは、内訳の提示を求めることをお勧めします。

4. 契約書の特約と退去前に確認すべきこと

テナント退去時の原状回復費用は、「契約書でどこまで戻すか」によって大きく変わります。

事業用物件は住居用と異なり、通常損耗や経年劣化も借主負担となる特約が設けられているケースが一般的です。

特約 内容
スケルトン返し特約 退去時にスケルトン状態で返す義務が発生。給排水配管やレントゲン室の遮蔽材を含め、内装・設備すべての撤去が必要
通常損耗補修特約 経年劣化・通常の使用による損耗も借主が費用負担する内容
指定業者特約 オーナー指定の業者しか使えず、費用の比較が難しい
✅ 退去前に確認すること
  • 契約書の原状回復条項・特約を読み返す
  • 入居時の状態(居抜きかスケルトンか、レントゲン室が既存だったか)を書面や写真で確認する
  • オーナー・管理会社に「どの範囲まで戻せばよいか」を書面で確認する
  • 指定業者がいる場合も、相見積もりを取って金額の妥当性を確認する

5. 発注前に確認したい6つのポイント

① 工事範囲を明確にする

「内装解体」「スケルトン解体」「原状回復」のどれが必要なのかを契約書で確認し、業者に伝える工事範囲を明確にします。ユニットチェアやレントゲン装置本体の撤去・処分を自院で手配できるかどうかも確認しておきましょう。

② 同じ条件で複数社に見積もりを取る

撤去範囲・ユニット台数・レントゲン室の有無を明確にしたうえで、同じ条件で見積もりを比較することが重要です。

オーナー指定業者しか使えない場合でも、第三者の業者から参考見積もりを取ることで、請求額が相場と大きく乖離していないかを確認できます。

③ 医療機器は事前に処分・搬出しておく

ユニットチェアや滅菌器などの医療機器は、専門の買取業者に売却できる場合があります。解体業者に残置物として撤去してもらうと処分費が加算されるため、事前に処分先を検討しておくと費用を抑えられます。

④ 造作譲渡・居抜き売却の可能性を確認する

次のテナントが歯科医院であれば、ユニットチェアやレントゲン室の遮蔽構造をそのまま引き継ぐ「造作譲渡」によって原状回復費用そのものが不要になる場合があります。退去まで時間がある場合は検討する価値があります。

⑤ エックス線装置の廃止届を忘れずに行う

レントゲン装置を廃棄・移設する場合、医療法施行規則に基づき、廃止から10日以内に保健所への届出が必要です。工事のスケジュールと合わせて手続きを進めましょう。

⑥ アスベスト調査を事前に行う

アスベスト事前調査は築年を問わずすべての解体・改修工事で法律上の義務です。2006年9月より前に建てられた建物は、天井裏や床下地にアスベスト含有建材が使われている可能性があるため、事前調査の必要があります。

6. 特に注意が必要なケース

⚠️ 見た目だけで判断できないケース
  • レントゲン室の壁・扉・窓に鉛遮蔽材が使われている
  • ユニットチェアの台数が多く、給排水・バキューム配管が床下に複雑に配管されている
  • 前テナントも歯科医院で、居抜きの給排水設備をそのまま使っている
  • ビル・商業施設内で、深夜・休日のみ作業可能な制約がある
  • 2006年9月より前に建てられた建物で、天井材・床材にアスベストが含まれる可能性がある

これらは現地調査をしないと正確な費用が算出できないため、見積もり時に現地確認を依頼しましょう。

弊社が対応させていただいた歯科医院の閉院案件にて、院内に残された医薬品や麻酔薬の処分にご家族がお困りになっていました。
医療機関で使用される薬品の中には、通常のごみとして捨てたり、下水に流したりできないものがあります。
そのため、種類によっては専門業者による適切な処理が必要となります。
こうした特殊な薬品に対応できる業者は、東海エリアでも1〜2社と限られています。

弊社では、閉院・原状回復のご相談に加え、対応可能な専門業者のご紹介も可能です。

7. 退去までの流れ

  1. 契約書の確認:原状回復の範囲・特約、退去予告期間を確認
  2. 現地調査・見積もり取得:複数業者に現地を見てもらい、ユニット台数・レントゲン室の有無を含めて見積もりを取る
  3. 造作譲渡・居抜き売却の検討:次のテナントが見つかれば原状回復費用を抑えられる可能性がある
  4. 医療機器の処分・搬出:買取業者への売却も含め、自院で手配できるものは事前に整理する
  5. エックス線装置の廃止届提出:保健所へ廃止届を提出(廃止後10日以内)
  6. アスベスト事前調査:該当する建物は調査結果を踏まえて工事計画を立てる
  7. 原状回復工事・完了確認:契約書で定めた範囲まで工事を実施し、オーナー立会いのもと引き渡し

退去予告日から逆算し、アスベスト調査(1〜3週間)・エックス線装置の廃止届手続き→医療機器の処分・見積もり調整→工事着工→完了確認、という流れを組むのが基本です。ユニットチェアの台数が多い医院やレントゲン室がある医院は工事期間が長くなりやすいため、退去予告の2〜3か月前から動き始めると安心です。

8. よくある質問(FAQ)

Q. 歯科医院の原状回復費用は、一般的なクリニックよりなぜ高くなりやすいのですか?

A. ユニットチェアごとの給排水・バキューム配管、レントゲン室の鉛遮蔽材など、他業態にはない設備が多いためです。台数や設置範囲が広いほど撤去工事の範囲も広がり、費用が上がりやすくなります。

Q. レントゲン室の遮蔽材はそのまま残してもいいですか?

A. 契約書で「スケルトン返し」が求められている場合は、遮蔽材も含めて撤去する必要があります。ただし次のテナントも歯科医院であれば、造作譲渡によって遮蔽構造をそのまま引き継げる可能性があるため、事前にオーナーへ相談することをお勧めします。

Q. ユニットチェアや医療機器は自分で処分してもいいですか?

A. 中古医療機器の買取業者に売却できる場合があります。解体業者に残置物として撤去を依頼すると処分費が加算されるため、事前に処分先を確保しておくと費用を抑えられます。

Q. エックス線装置の廃止届は誰が提出するのですか?

A. 医院の管理者(開設者)が、装置を廃止した日から10日以内に管轄の保健所へ届け出る必要があります。工事のタイミングと合わせて早めに準備しましょう。

Q. 造作譲渡や居抜き売却は原状回復の代わりになりますか?

A. 次の借主が内装・設備を引き継ぐ形で合意できれば、原状回復工事そのものが不要になる場合があります。ただし契約書にスケルトン返し特約がある場合はオーナーの承諾が必要なため、事前に確認しましょう。

10. まとめ

歯科医院の原状回復費用について、まとめとなります。

✅ この記事のまとめ
  • 歯科医院の原状回復費用は、ユニットチェアの給排水配管・レントゲン室の鉛遮蔽材の有無で大きく変動する
  • ㎡単価の目安:9,000〜45,000円程度、坪単価の目安:30,000〜150,000円程度(工事範囲・契約内容により変動、一般的なクリニックより高くなりやすい)
  • 費用を左右する主な要因:レントゲン室の遮蔽材・ユニット台数・コンプレッサー等の設備配管・造作の量
  • 契約書の特約(スケルトン返し・通常損耗補修・指定業者)を退去前に必ず確認する
  • 医療機器の事前処分や造作譲渡・居抜き売却で、原状回復費用を抑えられる可能性がある
  • レントゲン装置を廃止する場合は、10日以内に保健所へ廃止届の提出が必要
  • 2006年9月以前の建物は事前のアスベスト調査が必須。早めに着手を

閉院・移転を検討している方は、まず契約書で「どこまで戻す必要があるか」を確認し、複数業者に同条件で見積もりを取ることから始めましょう。

エックス線装置の廃止届など行政手続きも並行して進めておくと、退去までのスケジュールがスムーズになります。

歯科医院の原状回復費用が気になる方へ

ユニットチェア・レントゲン室など歯科医院特有の設備を熟知したスタッフが、現地の状況を伺いながら適正な費用・工事範囲・スケジュールをご提案します。

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